骸の誕生日は、クロームにも前々から教えられてたし、何故かりボーンまで知ってて、『どうすんだ?』って昨日の夜に、真面目な顔して訊いて来た。
一応イタリア語を教えてくれてる訳だし、やっぱお礼もこめて、おめでとうってなんか贈るのが普通だよな。花は…って女の人向けだしなあ。
その時俺の中で何かが弾けた。
『何が欲しい?』と訊いたらヤバい、と。…何がヤバいんだろう。
だから、リボーンに相談した。
そしたら『自分で考えやがれダメツナめ』と尻を蹴られ、俺は3m飛んだ。
少しはさあ〜、とか思ったけど口に出す前に速攻諦めた。俺にだって学習能力はある。
んで、そういやアイツはチョコが好物だったな、とそれで手を打つ事にして、財布の中身をチェックした。うん、ケーキ買える!
誕生日当日、学校で骸の姿を見かけなかった。
いつもならクロームに会うついでにか、俺の教室に勝手に入って、当たり前の顔して俺の椅子に座ってたりするのにな。(クラスの皆は既に慣れたみたい…)
あ、とピンときた。
骸は外見があの通りだし、胡散臭い笑顔も、それは俺が中身を知っているからな訳で…女の子にしてみれば、ちょっと奇天烈な髪型の超イケメンなのだった。
なので、プレゼント攻撃に遭ってるのかもしれない。
モテるヤツを僻んだりはしない筈なんだけど、ちょっとムカついた。
俺と他人の前とじゃ、態度が全然違うからな!くそ。
帰り道、獄寺君には先に帰って貰って、一人でナミモリーヌに寄った。チョコケーキを二つ買った。なんとなく。
家に来るならお祝いするし、来ないならランボにあげちまおう!
そんな考えだったのかな?よく分かんないけどさ。
黒曜センター(まだ住んでるんだよ!)まで行くのは、何だか気が咎めた。
骸なら、自分の陣地に来られたら嫌だろうな、って思ったから。
とりあえずチビ達に見つからない様に冷蔵庫の奥に閉まって、部屋でイタリア語辞書を捲ってた。
もう11時。こんな夜に来る訳も無いか。
寝るか。そう思った途端、窓がガタンと開いて、骸が飛び込んで来た。
『君は色々酷すぎる!』とかはあはあ荒い息を吐きながら、凄い剣幕で怒ってた。襟ぐりまで掴まれちゃった。
…俺、なんかした!?
『骸、ちょ、落ち着いて、今チョコケーキ持って来るから!な?』
とわたわたしてたら、目を丸くして『…チョコケーキ』と呟いて、俺の襟を解放してくれた。
どんだけチョコ好きなんだよ、と苦笑しながら、急いでお盆にケーキとお茶を取りに行って部屋に戻った。
戻ったら、骸がついと目を逸らした。ん?何だろ?珍しいなこんな態度。
『それ、…あれですよね?』
あれ、と訊かれて俺は困った。チョコケーキに見えないのだろうか?この高飛車ヤロウは更に高いケーキを所望しているのだろうか?
『…ナミモリーヌのケーキ、嫌いだった?』
俺はちょっぴりしょんぼりして尋ねると、『いいえ、好物ですよ』と骸は云う。
『その、…あれってどういう意味?』って俺が問うと、『僕の誕生日を祝う為に用意したのですか?』と真摯な顔で俺を見ている。
ああ、そういう意味か。
なんか俺はほっとするというか、吹き出しそうになった。
『骸、その…buon compleanno!』
上手く発音出来たか自信が無かったけど、俺は精一杯言葉を紡いだ。
と、骸を見ると、口をぱかりと開けている。
『え、やっぱ下手だった!?』
俺は恥ずかしさに赤面してたと思う。『違います。…僕、その言葉はまだ教えてなかったですよね?』
辞書で調べて、発音もなんとか電子辞書で覚えて、俺は骸に「お誕生日おめでとう!」と告げたのだった。
母国語の方が嬉しいかな、とか思ったし。
そしたら骸が、今まで見た事の無い笑顔で、『嬉しいですよ』と呟いた。
俺まで嬉しくなって、『よかった』と笑った気がする。
で、その後。
その後は、沈黙…。沈黙が続いたんだよおおお!普段ならぺらぺら喋る骸が押し黙ってるんだよおおお!!
何?この緊張を孕んだ静寂な空気。
途端、ドアがバターンと開いて、リボーンが俺達に銃を向けて『さっさと食え!』とパンパンやり始めた。
そんな感じでバタバタしながら二人で食べたチョコケーキは甘かったけど、美味かった。
時計をふと見たら、12時過ぎてて、過ぎる前に言えてよかったと、目の前のオッドアイを見つめてた。
その後、骸はリボーンに窓から蹴りだされてたけど、嬉しそうな顔してたからいいのかな。
…いいか。
一応イタリア語を教えてくれてる訳だし、やっぱお礼もこめて、おめでとうってなんか贈るのが普通だよな。花は…って女の人向けだしなあ。
その時俺の中で何かが弾けた。
『何が欲しい?』と訊いたらヤバい、と。…何がヤバいんだろう。
だから、リボーンに相談した。
そしたら『自分で考えやがれダメツナめ』と尻を蹴られ、俺は3m飛んだ。
少しはさあ〜、とか思ったけど口に出す前に速攻諦めた。俺にだって学習能力はある。
んで、そういやアイツはチョコが好物だったな、とそれで手を打つ事にして、財布の中身をチェックした。うん、ケーキ買える!
誕生日当日、学校で骸の姿を見かけなかった。
いつもならクロームに会うついでにか、俺の教室に勝手に入って、当たり前の顔して俺の椅子に座ってたりするのにな。(クラスの皆は既に慣れたみたい…)
あ、とピンときた。
骸は外見があの通りだし、胡散臭い笑顔も、それは俺が中身を知っているからな訳で…女の子にしてみれば、ちょっと奇天烈な髪型の超イケメンなのだった。
なので、プレゼント攻撃に遭ってるのかもしれない。
モテるヤツを僻んだりはしない筈なんだけど、ちょっとムカついた。
俺と他人の前とじゃ、態度が全然違うからな!くそ。
帰り道、獄寺君には先に帰って貰って、一人でナミモリーヌに寄った。チョコケーキを二つ買った。なんとなく。
家に来るならお祝いするし、来ないならランボにあげちまおう!
そんな考えだったのかな?よく分かんないけどさ。
黒曜センター(まだ住んでるんだよ!)まで行くのは、何だか気が咎めた。
骸なら、自分の陣地に来られたら嫌だろうな、って思ったから。
とりあえずチビ達に見つからない様に冷蔵庫の奥に閉まって、部屋でイタリア語辞書を捲ってた。
もう11時。こんな夜に来る訳も無いか。
寝るか。そう思った途端、窓がガタンと開いて、骸が飛び込んで来た。
『君は色々酷すぎる!』とかはあはあ荒い息を吐きながら、凄い剣幕で怒ってた。襟ぐりまで掴まれちゃった。
…俺、なんかした!?
『骸、ちょ、落ち着いて、今チョコケーキ持って来るから!な?』
とわたわたしてたら、目を丸くして『…チョコケーキ』と呟いて、俺の襟を解放してくれた。
どんだけチョコ好きなんだよ、と苦笑しながら、急いでお盆にケーキとお茶を取りに行って部屋に戻った。
戻ったら、骸がついと目を逸らした。ん?何だろ?珍しいなこんな態度。
『それ、…あれですよね?』
あれ、と訊かれて俺は困った。チョコケーキに見えないのだろうか?この高飛車ヤロウは更に高いケーキを所望しているのだろうか?
『…ナミモリーヌのケーキ、嫌いだった?』
俺はちょっぴりしょんぼりして尋ねると、『いいえ、好物ですよ』と骸は云う。
『その、…あれってどういう意味?』って俺が問うと、『僕の誕生日を祝う為に用意したのですか?』と真摯な顔で俺を見ている。
ああ、そういう意味か。
なんか俺はほっとするというか、吹き出しそうになった。
『骸、その…buon compleanno!』
上手く発音出来たか自信が無かったけど、俺は精一杯言葉を紡いだ。
と、骸を見ると、口をぱかりと開けている。
『え、やっぱ下手だった!?』
俺は恥ずかしさに赤面してたと思う。『違います。…僕、その言葉はまだ教えてなかったですよね?』
辞書で調べて、発音もなんとか電子辞書で覚えて、俺は骸に「お誕生日おめでとう!」と告げたのだった。
母国語の方が嬉しいかな、とか思ったし。
そしたら骸が、今まで見た事の無い笑顔で、『嬉しいですよ』と呟いた。
俺まで嬉しくなって、『よかった』と笑った気がする。
で、その後。
その後は、沈黙…。沈黙が続いたんだよおおお!普段ならぺらぺら喋る骸が押し黙ってるんだよおおお!!
何?この緊張を孕んだ静寂な空気。
途端、ドアがバターンと開いて、リボーンが俺達に銃を向けて『さっさと食え!』とパンパンやり始めた。
そんな感じでバタバタしながら二人で食べたチョコケーキは甘かったけど、美味かった。
時計をふと見たら、12時過ぎてて、過ぎる前に言えてよかったと、目の前のオッドアイを見つめてた。
その後、骸はリボーンに窓から蹴りだされてたけど、嬉しそうな顔してたからいいのかな。
…いいか。
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